総評としては、良くもなく、悪くもないという感じかな。
基本的に、暗記をしているだけなので、日本でも出来るというのがある。
あと、2ヵ月目から多くの人がレッスン時間を1日2時間だけにして、あとはずっと暗記をしている。
これならオンライン英会話とあまり変わらない気がするんだが、暗記に追われているので、そんなことを考える余裕は無い。
むしろ暗記量が減って嬉しいという、おかしな感情になるという。
精神を壊した人が何人かいるという話を聞いた。
実際に一ヶ月滞在したが、わかる気がする。
ノルマ(暗記をしてきたかのテスト)が毎日ある。そして、その量が週に一度やるテストレベルの暗記量になる。
だから、毎日続けてると、ただの暗記マシーンになる。
追い込まれたサラリーマンがうつ病になるのと同じ原理で、精神を病むのだと思う。
何もお金を出して、ノルマに追われる環境に来ることはないと思う。
だから、この学校に向いている人は、暗記が得意で、ノルマに追われてもあまり精神的に思いつめない人。
こういう人であれば、TOEICの点数を上げるという目的のために、来るのは有りだと思う。
ただ、けっこう長くいる人でもスムーズに会話できないようなので、スピーキング力を上げるのは、暗記では難しいのだと思う。
なので、スピーキング力を上げたい人は、
もっと授業数の多い(講師と話す時間が長い)学校の方がいいかもしれない。
ちなみに、カナダの語学学校も授業料と宿泊費込で月に20万円で行けるようなので、スピーキング重視の人は、こちらの方がいいかも。
http://hyouban-canadaschool.com/inlingua/index.html
とにかく、TOEICの対策テキスト等の英語教材を念仏のように唱えて、丸暗記をするので、TOEICの点数は上がると思う。
ここからはちょっと詳しく書く。
主な学習スタイルは、日本の英語学習本を買ってきて、それを丸暗記するというスタイル。
だから、独創性とか、魅力的な教育システムとか、そういったものが売りでは無いと思う。
気合いと根性で練習する高校球児みたいな雰囲気。
それか、気合いと根性で契約を取ってくる営業会社的な雰囲気。
合理的な○○では無い。
とにかく、気合いで暗記する。
それでも試合に勝てたり、契約が取れたりするのと同じように、知識が増えてTOEICの点数が上がるのだと思う。
ちなみにTOEICの点数が上がるからと言って臨機応変に話せるようになるわけではない。話せるようになる下地が出来る感じ。
半ば収容所のようなところで、勉強せざるを得ない環境に追い込むので、「丸暗記」に時間と労力を費やせるというのがメリットなのかも。
なかなか独学で、自分の家や図書館で、これだけの時間(1日10時間くらい)を勉強に費やすのは難しい。
つまり、学習システムが優れているというより、学習せざるを得ない環境 を作っていることに価値があるのかも。
ちなみに「管理したがり」というのが一つの特徴かも。
時間と、カリキュラムと、勉強内容と。
一人の人間 対 一人の人間 の対等な立場での提案や、話し合いというより、私たちの方針に従ってくださいというのが基本スタンス。
ここが非常によろしくないところだと思う。
学生だったら良いのかもしれないけど、社会人になって、対等な提案でないというのは長期的にみると何か問題が起こりそう。
ちなみに、日本人スタッフの人がたまにタメ口を使ってくるので(学生には常にタメ口)、
考えられることとしては、起業時は学生を対象とした語学学校(TOEIC対策、就職対策校?)でやってきたけど、次第に社会人が増えてきて、ルールと実態が少し合わなくなってきてるのかも。と思った。
あと、学生であっても自分でお金を貯めて来てる人もいるわけなので、サービス提供側としては、お客様に敬語を使った方がいいと思う。
料金は、3食付きの一人部屋に28日間滞在して、
1日4レッスン(4時間)を20日間受講して、20万円なのだから、安い。
1日あたり、食事が3食で1000円、家賃が3000円、レッスン料が4レッスンで4000円というところだろうか。
(日本の感覚で考えると安いが、フィリピンの人件費で考えると、高いのだが)
ただ、先生のレベルは高いし、熱心だし、申し分ない。
特に、発音の矯正レッスンは、とてもお薦めできる。
不満点を述べるとすると、決まりが厳しい。
・23時の門限に1分でも遅れたら退学。(返金なし)
・日中または宿泊を伴う外出には、外出許可(要承認)がいる。
・レッスンに10分以上遅刻を複数回したら、退学。
・丸暗記が複数レッスンで出来ていなかったら指導(どんな指導か知らないが)。
・申請や相談は、昼の1時間だけ(その他の時間は受け付けません)。
いい大人になって、このルールは痛い。
高校生かよ、というのが正直な感想。
それと、いろいろなルールがあるわりには(他にもいろいろルールがある、そして全てに罰則がある)、
何か事件や事故が起きても自己責任なので、私達は責任を取りませんというスタンス。
責任を取らないのにルールを強いているという。。責任を取らないなら、自由にしろよ、と思う。
ベンチャー企業というのもあって、なかなか自分たちにとって都合の良いルールにしている。
入金前に知っていたら、契約していないかも。
言葉は悪いが、世間のブラック企業をイメージしてもらえれば、わかりやすいと思う。
仕事をせざるを得ない環境に追い込んで、いろいろと決まりを作って、結果が出る。
同じような理屈で追い込んで、必然的に暗記量が増えるから、結果(TOEICの点数)が出るというスタイル。
何度も言うが、TOEICの点数が上がるからといって話せるようになるわけではない。
900点以上の点数があるが、あまり話せない人もいたりする。
あと、不満点ばかり書いて申し訳ないが、
生徒が100%日本人というのは、外国拠点の語学学校としてよろしくないかも。
英語しか使ってはいけない校舎だが、文化がもろに日本な上に、ジャパニーズEnglish同士で互いに意思疎通をするので、
授業以外での学習機会というのが多国籍の学生がいる語学学校に比べて乏しい。
スピーキング力を上げるには、授業外での交流がとても大事だと思うので。
いろいろと書いたが、自由を最も大事にしている人間としては、変なルールを撤廃してくれれば他の点は満足、または及第点という感じ。
頭の悪い高校みたいな、変な校則は無くして欲しいけど、これが考え方であり、スタイルなんだろうな。
それ(ブラック風)のおかげで、TOEICの点数が上がっているというのもあると思うし。
ただ、個人的には自由を制限されるのは、ほんと気に入らないので、そこの点が大きくマイナスされて、
総評としては、まぁまぁという感じ。
人に制限されたり、管理されたりするのが、あまり気にならない。
または、むしろ管理してほしい。
そしてTOEICの点数を上げたい。
スピーキングは、リスニングとリーディングでTOEIC高得点が取れてからでOK。
というタイプの人にはいいかも。
自由を重んじるタイプの人、スピーキング力を上げたい人、多国籍の人種の中で勉強したい人には、少し合わないかも。